日本のビットコイントレジャリー企業「メタプラネット」が注目を集めています。
その中核にあるのが、**BTCイールド(BTC Yield)**という独自のKPI。この記事では、その意味と背景、投資家にとっての意義を解説します。
BTCイールドとは何か?
**BTCイールド(BTC Yield)**とは、
「1株あたりのビットコイン保有量(BTC per share)がどれだけ増えたか」を示す指標です。
株主にとっては、「自分が持っている株1株につき、会社がどれだけBTCを積み増したか」を表す重要な数値です。
なぜBTCイールドが重要なのか?
通常の企業は、資金調達を行うと株式が増え、1株あたりの価値は下がります(希薄化)。
しかし、メタプラネットはその資金で価値のある資産=ビットコインを購入しています。
そのため、以下のような状況が起こります。
- 株式は増えるが、それ以上のスピードでBTCを積み増す
- 結果として、1株あたりのBTC保有量が増える
- 株主の価値も増える(=BTC Yieldがプラス)
BTC Yieldの具体例
例えば、ある期間に以下のような変化があったとします。
- 株式数:10%増加(=希薄化)
- BTC保有量:30%増加
このとき、1株あたりのBTC保有量は…
1.3 ÷ 1.1 ≒ 1.18倍 → 約18%増加
つまり、BTC Yield = +18% となります。
メタプラネットのBTC Yield実績
メタプラネットは、2024年〜2025年にかけて爆発的なBTC Yield成長を達成しました。
- 2025年Q1(第1四半期)のBTC Yield:+170%
- 株式数が増加しているにも関わらず、1株あたりのBTC量が2.7倍に増加
これは、株価以上に「BTC per share(1株あたりBTC)」を増やすことに成功している証拠です。
投資家目線での意義
- 通常の企業:EPS(1株利益)を評価基準とする
- メタプラネット:BTC per share を評価基準とする
- BTCの将来価格が上がれば、BTC Yieldを通じて株価が加速度的に上昇する可能性がある
つまり、**長期的にBTCが上昇するという前提のもとでは、BTC Yieldは“株価上昇のレバレッジ装置”**になり得ます。
おわりに
メタプラネットは、単なる仕手株ではなく「ビットコイン・ネイティブな企業」として、新たな金融戦略を打ち立てています。
BTC YieldというKPIを武器に、株主価値の成長=BTCの蓄積というシンプルで強力な仕組みを構築中です。