こんにちは。今回はビットコイン企業の成長性を測る重要指標「mNAV」について解説します。
初心者の方でも理解できるように、要点を5つにまとめてご紹介。
mNAV≒ビットコイントレジャリー企業の「PER」のようなもの
mNAV(エムナブ)とは、「企業価値 ÷ ビットコイン純資産」で算出される指標です。
PER(株価収益率)が利益に対する株価の倍率を表すのに対し、mNAVはビットコイン保有量に対する株価の倍率を示します。
この指標を使えば、市場がその企業の将来性にどれだけプレミアムを乗せて評価しているかが見えてきます。
mNAVは「割高・割安」の単純な指標ではない
mNAVが高いと「割高」と捉えられがちですが、実際は将来のビットコイン取得や成長戦略を株価が織り込んでいるにすぎません。
たとえばメタプラネットが「2万BTCを追加取得予定」と発表した時点で、まだ買っていなくても期待先行で株価(=mNAVの分子)が先に上昇します。
実際のBTC保有量(=分母)が追いついてくるのは後なので、mNAVは時間差のある指標であることに注意が必要です。
株価の根拠は「BTC Yield(ビットコイン成長率)」
メタプラネットが重視しているのはBTC Yield(ビットコインの増加率)。
これは「1年でどれだけビットコインを増やせるか」を示す重要な部分です。
2025年のガイダンスではBTC Yield 600%(7倍増)を掲げており、仮にmNAVが7倍だとしても、1年で実質的にmNAVをカバーできる計算になります。
このように、将来のBTC成長力が高ければ、高いmNAVも正当化されるというのが基本的な考え方です。
4. なぜメタプラネットはプレミアム評価されるのか?
メタプラネットの株価がNAV(純資産)に対して高く評価されている理由は、以下のような要素によります。
- 高いBTC Yield(成長性)
- 高流動性:日本・米国・ドイツの3市場に上場
- 高ボラティリティ:有利な資金調達条件を生む
- 税制メリット:NISAなどで非課税投資が可能
- 運用の手間なし:個人でBTCを管理する必要なし
これらの要素から「現物BTCよりも便利で高成長が期待できる投資先」としてプレミアムが付いているのです。
mNAVは「時間」を味方にする指標
mNAVは、長期で持つことで真価を発揮する指標です。
たとえば、mNAVが7倍のときに株を買うと、現物BTCに比べて初期の保有量は7分の1ですが、メタプラネットが年600%のペースでBTCを増やし続ければ、1年で追いつく可能性もあります。
長期で保有すれば、複利効果でBTC保有量が雪だるま式に増え、いずれ現物BTCよりも高いBTC建てリターンを得られるという考え方です。
つまり、mNAVは「一時的な割高感」ではなく「時間によって回収されるプレミアム」と理解することが大切です。
まとめ:mNAVを見るときに意識すべきポイント
- mNAVは「企業価値 ÷ BTC純資産」の倍率
- 期待先行で株価が上がるため、実際のBTC保有が後追いで追いつく
- mNAVが高くてもBTC Yieldが高ければ回収可能
- 税制・流動性・利便性でプレミアムが正当化される
- 長期保有で複利効果を活かせば、現物BTC以上のパフォーマンスも可能
ビットコインの現物だけでなく、「BTCを増やし続ける企業」への投資という選択肢。
mNAVを通して、メタプラネットの成長性や株価評価の背景を理解できれば、投資判断の幅が広がるかもしれません。